国・地域別在住外国人女性

バングラデシュの女性

バングラデシュにおける女性への暴力とその対策

南アジア地域に位置するバングラデシュ 

※ 南アジア地域:インド、スリランカ、パキスタン、バングラデシュ、ネパール、 ブータン、モルディブ 
南アジア 
世界の他地域と比較した南アジア 
  • 人口増加率は低下傾向にあるが、人口密度は依然高い
    農村に集中する人口 ⇔ 世界有数の大都市 農村と都市の暮らしの格差
  • 順調な経済成長、目覚しい社会指標の改善
    貧富の格差(12億のインド人のうち 2 億人は、日本人と同じ購買力を持つと言われるインドは核と原発を持つ)
  • 農業の比重が高い(生産額・労働力)
  • 地域内統合は進んでいない(SAARC:南アジア地域協力連合)

バングラデシュにおける女性への暴力の実態

  • 15 歳以上の女性の 87%が暴力を経験し、65%が身体的なDVを経験している。(1)
  • 性暴力の警察への届出数は、年間 13,000-18,000 件で推移(人身売買や誘拐は含まず)。(2) 
  • 農村在住の既婚女性 1,329 人(15〜49 歳)を対象にしたDVに関する調査(2001 年)。
    41.7%の女性が夫から身体的暴力を受けたことがあり、66.2%はだれにも相談していない。医師、警察、地域の有力者、NGO などに助けを求めた女性は延べ 6.3%に止まる。(3)

殺人と自殺による女性(15〜44 歳)の死亡率の動向 
疫病、不慮の事故、妊娠・出産に関わる死亡率: 劇的に改善されているが、自殺と 殺人による死亡率は改善されていない。自殺による死亡率は、男性より女性が高く、西・北欧諸国と比較しても顕著に多い。自殺した女性の大半は、夫や、その家族から暴力を受けていた。(4) 

女性に対する暴力の増加と変化 

従来型: 持参金(ダウリ)の強要など、家庭内、夫や近親者からの DV。 
新 型: 強姦、eve teasing(未婚の女性に対する付きまといや性的嫌がらせ)、性的嫌 がらせ、ファトワ(イスラム法に照らしてある行為が適切かの解釈を示したもの。本来は限られた法学者しか出せないものを、地域の宗教家が女性を懲罰するために乱用したもの)、酸攻撃(交際を申し込んで断られた場合などに女性の顔に酸を投げつける)など、家庭の外で夫、近親者以外からの暴力。 
家事使用人として住み込みで働く女児への暴力は、近年になって暴力であると認識されるようになった。 

女性のモビリティの高まりにより都市の就労機会が増えた → 若年女性の単身移動。 

農村における女性を対象とした開発プログラム 
女性の社会進出に伴う男女間の関係性の変容を快く思わない一部の層からの反発がある。  
 

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